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■FEATURE■09 オリコン年間ランキング2004

DIARYのページでは毎週オリコン・レビューをやってるんだけど、ここではその総括みたいな感じで2004年(2003年12月1日〜2004年11月30日)オリコン年間ランキング・レビューをやってみました。

01 平井堅

『瞳をとじて』

(CCCD)
片山恭一の原作は小説過去最多部数、柴咲コウ、大沢たかお主演の映画は興行収入歴代ベスト10入り、後に放送されたドラマ版は高視聴率、略称の「セカチュー」は流行語大賞を受賞と今年を語る上で欠かせない作品「世界の中心で、愛を叫ぶ」。その映画版のエンディングテーマになった平井堅のバラードナンバー『瞳をとじて』が2004年の年間ランキング1位。

ここまで売れたのは「セカチュー」に使われたのが一番大きいと思うんだけど、曲のほうも映画内容とリンクした分かりやすく切ない歌詞、分かりやすく切ないメロディ、売れ線J-POPバラードの王道を行くドラマチック過剰なアレンジ、いい歌声とまあ、好き嫌い良い悪いは別として売れる要素抜群。売れるべくして売れたバラードだと思います。これを自分で作詞作曲してるのは素直に凄いと思うね。一時期、R&B歌手みたいな面ばかりがクローズアップされてたような気がするけど、立派な職業作家的シンガーソングライターだと思う。
02 Mr. Children

『SIGN』
こちらは「セカチュー」にも出演していた柴咲コウ主演で高視聴率を記録した青春ドラマ「オレンジデイズ」の主題歌になったバラードナンバー。イントロから切なさ全開、ピアノで優しく始まってサビはドラマチックに。少し昔のミスチルを思わせるような優しい雰囲気。個人的に同ドラマの物語終盤で効果的に使用された『ばらの花』のほうがグッときたけど、世間が求めてるのはこの曲みたいな分かりやすい切なさなんだろうね。

この曲にしても「オレンジデイズ」にしても、オリコン年間1位の『瞳をとじて』にしても「セカチュー」にしても、そして大ブームを巻き起こした韓国ドラマ「冬のソナタ」にしても、今年はいつも以上に分かりやすく純粋で切ないものに人気があったような気が。
03 平原綾香

『JUPITER』
ホルストの組曲「惑星」の中の“木星”をモチーフに日本語詞を付けたバラードナンバー。女性シンガー、平原綾香のデビュー曲です。原曲の良さを殺した安易な売れ線アレンジ、原曲のイメージとはかけ離れた分かりやすく切ない歌詞、声域は広いがエフェクト感の強い歌声。後に発売されたアルバム内の自作曲を聴いてもいまいちパッとしなくて作家頼み。ルックスが特別良いわけでもなく、なんでこの人が選ばれたのか分からないけど、レコード会社が作り出したヒット商品という感じがカナリ強い。

原曲に思い入れが強い人ほど嫌悪感を抱くようなカバーかもね。まあ、この曲をきっかけに原曲を聴く人が増えるんだったら、それはそれでいいのかもしれないけど。
04 ORANGE RANGE

『花』
この曲を収録したアルバムは初日ミリオン、この曲の着うたは史上初の通算150万ダウンロードを突破、そしてこのシングル自体も12月にはミリオン突破しちゃったらしいです。(このランキングは11月30日までの集計なんでランクは若干低め)

これまた分かりやすく切ない映画「いま、会いにゆきます」の主題歌になった分かりやすく切ないバラードナンバー。ドラゴンアッシュの『陽はまたのぼりくりかえす』以降なバラードをストリングスも大々的に導入して、これ以上ないくらい切なさ&ドラマチック過剰に展開。

こういう曲を歌うんだったら、もう少し歌唱力が欲しいところだと思うんだけど、その辺がカラオケ世代な人たちにはある意味、等身大に感じ親近感を得てるのかなと深読みしてみたり。
05 Mr. Children

『掌 / くるみ』
発売日は昨年11月。昨年の年間ランキングでも16位にランクインしていました。昨年のオリオン年間レビュー(こちら)でもレビューしてるんで、そちらも覗いてみてください。

そういえば、今年はボーカルの桜井さんが「ニュース23」に出演して反戦的なメッセージを含んだ『タガタメ』を歌ってたね。もちろん僕は戦争に反対なんだけど、こんな『掌』や『くるみ』みたいな普遍的で良質のポップスを書ける人がそういう歌を歌いだすと、だんだんと本来の魅力がなくなっていくような気がしてちょっと切ない。でも逆に、そこまで普遍的な曲を書けて多くの人に支持される人がそういうメッセージを含んだ曲をやるからこそ意味があるかもしれない。もう戦争なんてなくなればいいのに!
06 柴咲コウ

『かたちあるもの』
ドラマ版の「世界の中心で、愛を叫ぶ」主題歌になってたバラード。このシングルについてはこちらでレビューしてるんで暇な人は覗いてもらえると嬉しいです。なんていうか、これは売れないわけがないバラード。普通に良くできてます。この曲は収録されてないけど今年発売されたファーストアルバム『蜜』もよく出来たアルバムでした。毎回毎回、作家に恵まれてるなあ。

ちなみに、この『かたちあるもの』、1位の『瞳をとじて』、2位の『SIGN』、どれも柴咲コウが関わってるんだよね。今、最もヒット要素を持った女性かも。
07 ORANGE RANGE

『ロコローション』


(CCCD)
4位の『花』とは正反対なイメージの陽気なおバカディスコチューン。このシングルについてはこちらでレビューしてるんで暇な人は覗いてもらえると嬉しいです。

個人的にオレンジレンジに関しては『花』みたいな真面目なバラードより、こういう遊び心いっぱいで楽しい曲にこそ魅力があると思うんだけど、こういうおバカな曲の後に真面目なバラードもやってしまうギャップがより多くの人の心を掴んでるのかなあ。オレンジレンジ以外では大塚愛やケツメイシにもそういう傾向が見られ、いずれも大人気。登場2週目にガクンと落ちることもなく長い間チャートに留まってたね。好きな曲をジャンルに関わらず全部放り込んでシャッフルで聴いてしまうi-pod世代にはこういうのがピッタリなのかも。
08 サザンオールスターズ

『君こそスターだ / 夢に消えたジュリア』
世間の人が求めてるであろうサザンの夏ソングを分かりやすく形にしたような爽快なポップナンバー。悪く言えば売れ線な曲。実際、この曲が1番売れちゃったんだけど、昔からのサザンのファンは物足りなさを感じてるような気がする。なんか薄いんだよね。別にサザンじゃなくてもいいような。桑田圭介が歌わなくてもいいような。サザン独特の遊び心やエロスが感じられない。その点、最新シングル『愛と欲望の日々』は遊び心もエロスもありつつ、絶妙にポップに仕上がってて良かったんだけどなあ。

ところでサザンは最後のオリジナルアルバムが出たのが98年。それ以来、『愛と欲望の日々』まで8作のシングルが発売されてるんだけど一体いつになったらアルバムが出るんだろう。
09 河口恭吾

『桜』
シンガーソングライター、河口恭吾のワーナー移籍第1弾シングル。もともとアルバムに収録されてた曲なんだけど有線で人気を博しシングルカット、ロングヒットを記録しました。レコード大賞ではこの曲で「作曲賞」を受賞。過剰すぎないシンプルなアコースティック・アレンジと綺麗な歌声、切ないメロディ。過剰なヒットチャート音楽に疲れた人の心に染み入るバラードナンバーです。よくできてるとは思うけれど・・・わざとなのか偶然なのか分からないけど、ちょっと似すぎちゃったね。
10 Gorie with Jasmine & Joann

『Mickey』
トニ・バジルの80年代の曲のカバー。アレンジはちょっと現代風に。歌詞も日本語を交えてアレンジ。(ちなみにトニ・バジルの原曲のPVがとっても可愛いんで必見です)

ゴリエっていうのはお笑いグループ、ガレッジセールのゴリがコントで演じてるキャラクターなんだけど、ほとんど本人は歌ってなかったり。笑いの要素もほとんど皆無。完全に企画物ですね。お金の匂いがぷんぷんします。でも、楽しくチアできることには間違いない。いいんじゃないですか。

ちなみに今年の年間チャートで一番気になったのは浜崎あゆみ。20位以内には3曲入ってるものの、ベスト10には1曲も入ってないんだよね。本人が歌ってない企画物のゴリエにすら負けちゃってるんだよね。ついにエイベックス商法のツケがまわってきたのかな。とりあえず1時代終わった感じ。


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