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HAKASE-SUN

『PLAY BOYS-TOYZ REGGAY!』
元フィッシュマンズのメンバーで、リトルテンポにも在籍したレゲエ・キーボーディストHAKASE-SUNの初のソロ・アルバム。晴れた夏の日みたいに、ゆるゆるで明るい、最高にハッピーなレゲエ・インスト。思わず笑顔。ジャケットもめちゃくちゃ可愛くて思わず笑顔。HAKASE−SUNでミックスはZAKと来たらフォッシュマンズを期待する人が多いと思うけど、フィッシュマンズって言うより、これはJACKIE MITTO。JACKIE MITTO好きな人は気に入るんじゃないかな。

基本はインストなんだけど、1曲だけM-9『GAME OF LOVE』でトミーフェブラリーがボーカルでゲスト参加。意外な組み合わせだけど、これが凄く良い。めちゃくちゃキュートでラブリーなレゲエ・ナンバー。こういうボーカル曲をもっと増やしても良かったのにな。
HAKASE-SUN

『DO RE ME ROCKERS♪』
HAKASE-SUNのソロ2作目。前作より少しだけ大人っぽくなってるけど、相変わらずのサウンド。アブストラクトなレゲエやダブじゃなくて、部屋の中でボ〜っとしながら聴けるようなイージーリスニング仕様のレゲエ。難解な音楽を聴くのもいいけど、たまにはこういう気楽な音楽を聴きたいよね。

前作はトミーフェブラリーがゲスト参加してたんだけど、今作はBUFFALO DAUGHTERの大野由美子がボーカルでM-5『BABY BAMBOO BWOY』にゲスト参加。これがキュートかつドリーミーなレゲエ・ナンバーでいい感じ。決してインストが悪いわけじゃないけど、全曲ボーカル入りの作品とかも聴いてみたいな。
HAKASE-SUN

『SHANTY REGGAE MAGIC』
相変わらず、あちこちで大活躍のキーボーディスト、HAKASE-SUNのソロ作品3枚目。タイトルを直訳すると「レゲエの魔法の小屋」でまさにそんな感じ。仕事や学校のことは忘れて、まったりとバカンス。陽を浴びながらリゾート気分が味わえます。トロピカルでノスタルジックな温かい音色が夏にぴったり。程よく力の抜けたサウンドとメロディーが夏バテの体にもしっくり。素敵な魔法で元気にしてくれます。

これまでの作品と同じく、基本的にはインストなんだけど、今回は少しポップな感触で魔法の効用範囲は広いかもね。ロッドスチュワートの『I'M SEXY』のカバー(曲名は『DA YA THINK I'M SEXY』に変わってます)もいい感じだし、オリジナル曲もそれに勝る出来。フィッシュマンズのトリビュートでコンビを組んでたマイスティースの次松大助をゲスト・ボーカルに迎えた曲もなかなかいい感じ。ダンスホール・レゲエでタオルグルグルしてガンガン踊るのもいいけど、疲れたら、この作品を聴いてまったりしてくださいな。


HALCALI

『ハルカリベーコン』
日記では何度も紹介した女の子2人組ヒップホップ・ユニット、HALCALIの1stアルバム。プロデュースを行っているのはO.T.F.(RIP SLYMEのRYO-Z&FUMIYA)。やっぱり極上なFUMIYAのトラックにHALCALIの2人の何ともいい湯加減な脱力ラップ。CIBO MATTOに通じるような部分も。これが凄くカッコ良くて、やたらと楽しい。

既にリリースされていたシングルの『タンデム』はエレクトリック・マンボ、『エレクトリック先生』は80年代ニューウェーブ風、『ギリギリサーフライダー』はサーフ風のヒップホップなんだけど、どれも最高にポップで、最高にゆるいゆるい。またシングルには石野卓球の思い切りテクノなリミックス、まんまCIBO MATTOな本田ゆかのリミックスも収録。そちらも凄くいい感じだった。

そして、このアルバムはもちろんシングル3曲も収録(リミックスはシングルのみ収録です)、O.T.F.プロデュースの新曲、そしてスチャダラパー、FANTASTIC PLASTIC MACHINE(FPM)、KOHEI JAPAN、NATHALIE WISE、もりばやしみほ(ハイポジ)が1曲ずつプロデュース。スチャダラパーがプロデュースしたM-4『嗚呼ハルカリセンセーション』は文系ジャズ・ヒップホップ、FPMプロデュースのM-5『おつかれSUMMER』はラウンジ・テイストのカラフルでポップなヒップホップ、KOHEI JAPANプロデュースのM-6『ハルカリズム "CANDY HEARTS"』はディスコ・テイスト、NATHALIE WISEプロデュースのM-9『HELLE HELLO AGAIN』は胸キュン・アコースティックなトラックに、もろBIKKEなラップ、もりばやしみほプロデュースのM-12『続・真夜中のグランド』はキュートでエレクトリックな歌物。つまり、どの曲も存分に“らしさ”の出た仕上がりになってる。どの曲もそれぞれいい感じ。FPMの曲なんてラップを初めて手掛けたとは思えないくらいに(トラックは作ったことあるけど、彼がラップまで手掛けたのは初めて)高品質だし、スチャダラパーの曲は当たり前のようにカッコいい。スチャダラパーの曲がまんまBOSE君、NATHALIE WISEの曲がまんまBIKKEなフロウになってることは賛否両論あると思うけど、これから先それらを吸収して段々とHALCALIらしさももっと出てくると思うし、これはこれでいいんじゃないかな。

あとO.T.F.の新曲のほうは楽しみにしてたんだけど実質は1曲のみ、あとはインタールード的な曲ばかりだったのがちょっと残念・・・。あとCCCDなことが激しく残念。
HALCALI

『ストロベリーチップス』
ハルカリ4枚目のシングル。表題曲のM-1『ストロベリーチップス』はハルカリならではのゆる〜いクリスマス・ソング。甘く甘くユーモラスなリリックに力の抜けた心地よいトラック。そして、ハルカリの決してうまいとは言えない歌&ゆるいゆるいラップ。決して完璧じゃないんだけど、なんかグッとくる。なかなかどうして良質ポップ。それがハルカリ・マジックだと思う。カップリングのM-2『ニ福星』のほうはYMOもしくは、DJ TASAKAを思わせるようなエレクトロなトラックにハルカリのヘタウマ・ラップ。こちらもインチキ感いっぱいなんだけど、なんかグッとくる。やっぱりハルカリ・マジック。

ちなみに、このシングルには初回盤にボーナストラック2曲が付いてる。M-3『この世界に、この両手に』はNATHALIE WISEプロデュースによる、ちょっぴり切ないナンバー。これがまた良いんだ。アルバムに収録されてた『HELLE HELLO AGAIN』が好きだった人やNATHALIE WISEや東京NO1ソウルセットを好きな人は絶対、初回盤を聴くべきだよ。そしてM-4『スラローム’03”ゲレンデの女王”』はKOHEI JAPANとHALFBYの共作のポップなヒップホップ・ナンバー。小西康陽以降のオシャレおもちゃ箱なトラックが凄く楽しい。この2曲が初回盤だけだとか勿体ないなー。CCCDなこともメチャクチャ勿体ない。
HALCALI

『マーチングマーチ』
今月の「QUICK JAPAN」の表紙になってるのを見たときは、なんか微妙な気持ちになったけど、ハルカリ自身は相変わらずです。カラフルでキュートでポップでヒップホップ、そして絶妙にゆるい。

今回のタイトルトラック『マーチングマーチ』はタイトル通り行進曲みたいでワクワク楽しい曲に仕上がってます。ディズニーランドのエレクトリカルパレードがエレクトロクラッシュと出会ったようなピコピコグルーヴィーなトラックにハルカリの2人の軽快なラップと美しいハーモニーが絡み合うヒップホップ・ナンバー。FUMIYAの作る洗練されたエレクトロ・トラックもRYO-Zのユーモラスなリリックもハルカリのラップも絶好調。心地良いビートに思わずダンシング。心地良いポップ感に思わず一緒にシング。なんて僕も思わず韻を踏んでしまうような楽しさです(笑)

カップリングの『HIGHWAY TO THE BEACH』はハルカリへの曲提供も早くも3回目となるナタリーワイズが手掛けたソウル風味の涼しげなメロウ・ナンバー。波の音に甘いストリングスやピアノ、ウクレレまで入って素敵に夏してます。相変わらずハルカリのラップはビッケそのまんまだけど、やっぱり良いんです。3曲目に収録されてるタイトル曲のインストもラップはないけど十分イケる。嗚呼、もしかしたらナタリーワイズよりもリップスライムよりも僕はハルカリのほうが好きかもしれないなあ。今回はCCCD回避してるのもあって、ただただエンドレス状態です。
HALCALI

『音樂ノススメ』
ファーストアルバムが個人的には名盤なハルカリのセカンドアルバム。名曲な『マーチングマーチ』と『ストロベリーチップス』も収録。かせきせいだあ、スーパーカーのいしわたり淳治、DJ TASAKA、スパノヴァ、田中知之、YUKI、YO-KING、そして谷川俊太郎という豪華な作家陣ってことで楽しみにしてたんだけど・・・

個人的にアルバム曲でいいなと思ったのは、ヒップホップ色の強かった、かせきさいだあ&木暮晋也による『フワフワブランニュー』、宇多丸&田中知之による『若草DANCE』、OTFが手掛けた『コンテニュード』くらい。TASAKAの作るテクノトラックにいしわたり淳治のリリックが乗っかる『OBOROGE COPY VIEW』は曲自体は悪くないんだけど、ハルカリの声が活きてないし、スパノヴァの柔らかいエレクトロニカトラックの上でハルカリのラップが乗っかり、谷川俊太郎の朗読をフィーチャーした『芝生』は若干、(詩自体は素晴らしいけども)谷川俊太郎の声が浮いてる気がしないでもない。YUKI作詞、YO-KING作曲による歌物ナンバー『伝説の2人』も曲は悪くないけど別にハルカリじゃなくてPUFFYでもいいねって感じ。同じ歌物でも前作の『続・真夜中のグラウンド』はHALCALIらしさがあったと思うんだけどなあ。

いや、どれも曲自体は良いんです。ただ僕は前作に対する思い入れが強すぎるのかな。てか、今作はOTFが手掛けた曲がシングルを除くと1曲目のイントロと最後のファミコンっぽいトラックが印象的な可愛いヒップホップナンバー『コンテニュード』の2曲のみなんだよね。物足りなさの原因はやっぱりその辺かなあ。
HALCALI

『ハルカリミックス』
ハルカリのリミックス盤です。これまでのシングルに収められてた本田ゆか、石野卓球などのリミックス、真心ブラザーズのトリビュート盤に収録されてた曲に加え、岡村靖幸、FORCE OF NATURE、川辺ヒロシ(東京NO1ソウルセット)、YOUE SONG IS GOODなどのリミックスを収録。

既発曲が多いのを不満に思う人もいるかもしれないけど、本田ゆかのエレクトロクラッシュ風、石野卓球の80年代テクノ風リミックスはやっぱりカッコいいし、ここでしか聴けない、岡村ちゃんのとびっきりファンキーな『ストロベリーチップス』、強靭なビートとハルカリのキュートなラップが不思議とマッチしたFORCE OF NATUREのリミックス、哀愁度が格段に増して、それでいて踊れる川辺ヒロシによる『スタイリースタイリー』、コーラスやボーカル、生演奏をプラスしてゴキゲンなスカポップに生まれ変わったユアソンの『BABY BLUE!』などは十分に聴きごたえあり。特に岡村ちゃんとユアソンのリミックスは手も込んでて素晴らしい出来です。リミキサーの色が濃く出つつもハルカリの魅力がいっぱいな良質リミックス集。個人的にはセカンドより好きだなあ。
HALCALI

『TIP TAPS TIP』
ハルカリのレコード会社を移籍して初となるシングル。アニメ「交響詩篇エウレカセブン」のエンディングテーマになってます。レコード会社移籍の影響か歌物です。ラップはちょこっとしか登場しません。前のFLOWやOPのニルギリスもそうだったけどエウレカセブンの伝統なのか四つ打ちです。アレンジ&作曲をYUKIちゃんの『JOY』のアレンジを手掛けてた田中ユウスケがやってます。(田中ユウスケはアマドリの作品も手掛けてたね) YUKIちゃんの『JOY』がティーン層にウケが良かったから二匹目のドジョウを!ってことなのか『JOY』まんまなアレンジ&曲展開。てか、『JOY』が出たときにくるり『ワールズエンドスーパーノヴァ』に似てるって思ったけど、こっちはもっと似てるような。シンセのフレーズとかねえ。まあ、歌詞は『JOY』や『ワールズエンドスーパーノヴァ』に比べると軽い感じだね。それに『JOY』の魅力の半分はYUKIちゃんのキュートさにあると思うんで・・・

結果的にくるりほどの深さもなく、YUKIちゃんほどの可愛さもなく、ハルカリ本来の魅力も出てなくて残念なことに。
HALCALI

『サイボーグ俺達』
ハルカリの3作目。今回も制作人が豪華!O.T.Fはもちろん、ライムスターの宇多丸、バーバル、ナタリーワイズ、オネスティ、田中友之、ラムライダー、ユアソン、ポリシックス!ついでに芸人でウチの近所に住んでた(どうでもいい情報)ケンドーコバヤシまで(スパラホーンをバックにナレーションしてます)!

ファンタスティックプラスティックマシーンこと田中友之によるハイロウズの『日曜日よりの使者』がサンプリングされてるダンスナンバーがあったり、バーバルの曲では「自称ダルビッシュ」とか時事ネタも飛び出したり、O.T.F.による「荒野の七人」で幕を開けるエレクトロ、ハルカリと意外にも相性抜群なナタリーワイズの切ない曲、YUKIも手掛ける田中ユウスケによるYUKI風ピコピコポップ、曲名も曲調もまんまポリシックスな曲、ユアソンの生演奏をバックにハルカリがラップする曲・・・カラフルでポップなラップを聴かせてくれます。全体的にメロディアスな曲が増えたんで普段、ヒップホップを聴かない人も聴きやすいかもしれないね。やっぱ僕は1作目が好きだけどね。もっとO.T.Fの曲が聴きたい!
HAWAII1200

『HAWAII1200』
またまた関西から登場のダブバンド、ハワイ1200のデビュー作。メンバーはクラムボンともセッションの経験があるピアニカ演者、エナミタイスケ、ドラムのツルタニカズヤ、そこに元花電車のイエグチシゲキや、ママスタジオのカワグチサトシ、ボノボのモリモトナツコ、英糸のタツミカナなんかも参加。バンド名の由来は分かんないけど、別にハワイ音楽の要素があるわけではないです。ちょっとインプロ的な趣きもあるインスト・ダブ。フィッシュマンズな香りもちらほら。僕自身、ハワイには行ったことないんだけど、想像ではキラキラしててめちゃくちゃハッピーなところなのね。ちょっとこじつけっぽいけど、この作品もキラキラしててハッピーで、そういう面ではハワイな作品だと思います。心地よさ1200パーセント!インストだけでも十分に歌ってると思うし、個人的に3曲目に入ってる歌はなくても良かったかななんて思うんだけど、いい作品なことには間違いないです。ダブとかインプロとか好きで目新しさを求めないんだったら、お薦めかな。まったりとろけたい人は要チェック!
HE

『FURTHER SHORE』
モータウンのトリビュート盤に参加してて気になってたHEの1作目。モータウンので最初、聴いたときは「あれ?バンアパ参加してたっけ?」って思っちゃったんだけど、今作でもちょっと通じるところがあります。ポストロック経由の演奏とか歌声とか。でも、こっちのほうがバンアパよりもPELEやGHOST & VODKAみたいなギター中心でエモの香りもするポストロックに近い印象。ボッサやディスコなども柔軟に取り入れてるバンアパとはその辺がちょっと違う感じです。TOEの演奏にキャッチーな歌が乗っかってるっていうか。そのあたりのバンドが好きな人にお薦めのバンドです。

ただ、演奏やアレンジ、メロディはいい感じなんだけど、個人的にはボーカルにもう少しパンチが欲しかったかなあ。下手とかじゃないけど、かっこいい演奏に少し押されてるような気がしました。ボーカルにもうちょっとパンチがあったらカナリかっこいいバンドになると思います。これからが楽しみだなあ。
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HELICOID 0222MB

『HELICOID 0222MB』

大阪の女性バンドHELICOID 0222MBの1stアルバム。

ファンク、ダブ、ジャズ、ヒップホップ、音響系を融合させたブレイクビーツ。凄くカッコいい。
CIBO MATTOに似てるんだけど、CIBO MATTOにも負けないくらい高クオリティのアルバムです。

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HELICOID 0222MB

『ACTION!』

大阪のHELICOID 0222MBの2ndアルバム。

前作よりハードなギターが多めでロック寄りのサウンドになっている。ジャーマン・プログレっぽいインストM-3『OND』、音数最小のチープすぎるトラックに少し民族風の歌が乗る実験的なM-4『REM』、ナスカ・カーのリミックスなど。壊れまくりな山本精一のリミックスも収録。

う〜ん、ちょっとイマイチ中途半端。正直、前作のほうが良かったな・・・

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HELICOID 0222MB

『ELE SHOCK!』

大阪の3人娘。ロック、ヒップホップ、ジャーマンロック、ダブ、サイケ、プログレ、ハードロックなどのミクスチャー。山本精一と三沢洋紀のレーベルUMMO RECORDSよりリリースの3枚目です。1stはCIBO MATTOに似た感じだったんだけど枚数を重ねるにつれてHELICOIDらしさが出てきて、この3rdでは完全にHELCOIDの音になっています。

ポップな『NO!I KNOW!』、スペーシーなダブに民族っぽい歌が乗る『ELE SHOXCK[EMS Ver]』、祭りのような笛の音が印象的。実験的なな即行演奏『HELICOSMO part1』、混沌としたプログレ『HELICOSMO part2』など秀曲揃いです。

HELICOID 0222MB

『FLYING STARLYZER』
大阪の女の子3人組、ヘリコイド0222MBの通産4作目。チボマットとソニックユースとボアダムスがドッキングしたような作品。ファンキーなラップメタルから、とても女の子がやってるとは思えないくらい凶暴なデスメタル、ちょっとROVOを思わせるようなスペーシーなプログレ・チューン、初期OOIOOを思わせるようなサイケなナンバー、そして、即興性の強いノイズ・インストやダビーなポストロックまで、あらゆるジャンルを縦横無尽に暴れまくっています。

ロック、ヒップホップ、ジャーマンロック、プログレなどなど、色んなジャンルをミクスチャーしてるのは、これまでと一緒なんだけど、今作はややデスメタル色が強めかな。これまで以上にタフで力強い音。これはこれでかっこいいけど、初期の頃から持ってた独特のチープさがほとんどなくなってしまったのは残念といえば残念かな。個人的には前作のほうが好きです。チボマットもソニックユースもボアダムスも好き!って人は聴いてみるといいかも。
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HELLA

『HOLD YOUR HORSE IS』

カナダのインスト・ハードコア・バンドHELLAの1stアルバム。

編成はベースレスのギター、ドラムによるデュオ。難解かつダイナミックなドラムのフレーズもさることながら、ギターリフが尋常じゃないくらいカッコいい。そのドラムとギターが展開する、まるでジャズ・バンドを凶暴に高速回転させたようなサウンドは複雑でいながらもパンク譲りの疾走感とハードコア譲りのフックが効いてて高揚感が半端じゃないです。これは癖になる。よくあるポスト・ハードコアでもジャズでもポスト・ロックでもないHELLA独自の音世界は一度体験してみる価値があるかも。

HELLA

『ACOUSTICS』
ヘラの1作目と2作目の曲をアコースティックにセルフカバー。ポストロックでアコギっていうと穏やかでメロディアスな音を想像するかもしれないけど、彼らがそんなことをするわけない!

タイトな変則ド変態ドラムに超高速のアコギ&タブラ!ぶっ飛んでます。アコギって綺麗なイメージだけど、こんなに凶暴で暴力的な音が出るんだって驚く。なんかメチャクチャかっこいいです。アグレッシブでフリーキーな音が好きな人は騙されたと思って聴いてみて欲しいな。ヘラはエレキを使っててもかっこいいけど、アコギを使ったことによって、より凶暴でかっこよく感じるよ。普段、穏やかな人が怒ると怖い・・・みたいな感じ?

あ・・・ちょっと違うか?(笑)
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herbert

『BODILY FUNCTUIONS』

実験精神の塊であるMatthew Hrebertのいくつかあるプロジェクトのうちの一つ。

基本的にはジャズとソウルとハウスを融合して電子音を散りばめた感じで、全編にDani Sicilianoの女性ヴォーカルがフィーチャーされています。アレンジもリズムも生音の音質など・・・全て絶妙にバランスがいい。トラックもボーカルも本当に素晴らしくて、メチャクチャ心地いいアルバムです。

ジャズ、ソウル、ハウス、エレクトロニカ、ポップなど、ジャンルの壁を越えた傑作。



herbert

『SCALE』
レビューをやってて、よくあることなんだけど、それを書いたときと聴こえ方が変わってしまう。ハーバートの前作『BODILY FUNCTIONS』なんてまさにそうで、レビューを書いた時点では普通にいいな程度で正直、何故あそこまで雑誌等で絶賛されてるか分からなかったんだよね。でも、今聴くと違う。あれはジャズとハウスの完璧な融合、実験的なことをしつつも圧倒的に心地良い歴史的傑作なんだと思います。まあ、他の専門家や音楽通な人のレビューはどうか分からないけど、僕のレビューは日記みたいなもん。CDを買うときの参考にしてもらえるのは嬉しいけど、ある一時的な感想だっていうことは頭に入れといてくださいね。

で、このハーバート名義での5年ぶりのフルアルバム。前作を初めて聴いたときより、すんなり入り込めました。僕の耳が成長したっていうのもあるかもしれないけど、明らかに音を楽しもう!っていう感じの音作りになってると思います。ジャケットには、このアルバムを制作するのに使われた723個の物の写真が載ってるんだけど、車や飛行機、鳥になんとガソリンスタンドまで!サラッと聴いた感じでは、どこにそれらの音がどこに使われてるのか、実験的な感じに気が付かない。ただただ、甘くて気持ちの良い音が先行してるんだよね。ジャジーでエレクトロニカ以降のサウンドプロダクションのうえをソウルフルな女性ボーカルが・・・とか、そういう説明は不要。ひたすら甘くて、心地良くて、踊れる、「音」を「楽」しめる傑作です。お薦め!
HERBEST MOON

『SOMETHING WE REALIZED』
札幌発、唯一無二のヒップホップを鳴らすTHA BLUE HERBのラッパー、ILL-BOSSTINO(BOSS THE MC)のもうひとつのユニット。ディープなハウス・インストを中心に、心地良いチルアウト・ナンバー、GOMAの吹くディジリドゥーをフィーチャーしたアッパーなナンバー、ピアノの音色が物悲しいアンビエント、ピアニカ・ダブなど、言葉を突きとめて行ったTHA BLUE HERBとは違う、ダンス・ミュージック然とした曲が並んでいます。

M-8『WE LOVE THE SILVER MOONLINGHT』ではBOSSのラップが登場したりするけど、あくまでハウス・ビートありき。ダンス・ミュージックありき。内へ内へ響いてくるTHA BLUE HERBとは真逆と言っても言いすぎじゃないかもしれない。自由で外へ向かった開放感いっぱいの音世界。ひたすら心地良い。多彩なダンス・ミュージックがスムースに流れて起承転結を作り出す今作はまるで素敵なクラブ・イベントの一夜みたいだね。

純粋なハウスとして見ると物足りない部分があるかもしれないし、普段ヒップホップしか聴かないような人にも辛い作品かもしれない。普段、ジャンルに拘らずに音楽を楽しんでる人にお薦め。心地良いよ。


HERBEST MOON

『DUBTHING WE REALIZED』
ブルーハーブのIL-BOSSTINOがWACHALLと結成したユニット、ハーベスト・ムーンのデビュー作、『SOMETHING WE REALIZED』をメンバー自身が全編ダブ・ミックスした作品。ダブと言ってもレゲエな感じはあまりなくて、原曲のハウス・トラックの重心を下げ、リバーブを多用、エフェクトを駆使して、より深みのある、ぶっ飛んだ音に仕上げたような印象。チルな度合いが高いかな。陶酔性が半端ないです。脳みそから足の先までトロトロに酔わされまくり。

今作は全曲が繋がってて、まるで一つの大きな物語。言葉なんてなくても物語は作れるんだね。ブルーハーブでILL-BOSSTINOは言葉を使って物語を作り出してるけど、ほとんど言葉のない今作のほうが限定されてない分、広がりがあるというか自由というか、聴き手のイマジネーションを無限に引き出してくれる。

オリジナル盤もなかなか良かったけど、このダブ盤はもっと良いね。個人的にはブルーハーブよりも好きかも。
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HERRMANN & KLEINE

『KICKBOARD』

THADDEUS HERRMANNとCHRISTIAN KLEINEによるユニットの6曲入りEP。リリースはMORRから。

浮遊感のある美しいエレクトロニカ。メロディも音色もメチャクチャ良い。個人的にはMORR MUSICの中でも、このHERMANN & KLEINEはカナリ好き。MANUAL好きな人にお薦め。

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HERRMANN & KLEINE

『OUR NOISE』

THADDEUS HERRMANNとCHRISTIAN KLEINEによるユニットの初のフルアルバム。

美しい音色のシンセ、極上のメロディ、心地良いビート、ノイジー&クリアなギター、程好いノイズの極上のエレクトロニカ。女性ボーカルを迎えたシューゲイザーっぽい曲もあって、それがまたメチャクチャ良い。2002年のMORR MUSICの中では一番好きかも。

MANUALやLIMPが好きな人には絶対お薦めです。あと、SLOWDIVEとか『HIGHVISION』期のSUPERCARなんかを好きな人にお薦め。

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HER SPACE HOLIDAY

『MANIC EXPRESSIVE』

カリフォルニアの宅録スペース・ポップ・ユニットHER SPACE HOLDAYの2ndアルバム。今作はエレクトロニカ、アンビエント、ドラムンベース的アプローチを取り入れた意欲作。テクノロジーを駆使したトラックにストリングスを大胆に導入して実験性に富み無機質でありながら人間的温かみに満ちた感触を生み出している。そこに、ささやくような男女混声ヴォーカル。切ないメロディも絶品。2曲目のアコースティックなエレクトロニカ・ポップ、3曲目のストリングスの入った感動的なエレクトロニカが良かったです。

基本はポップミュージックなんで本格的なエレクトロニカを好きな人には少しきついかも。コーネリアスとか好きな人にはお薦めします。



HIDDEN IN PLAIN VIEW

『LIFE IN DREAMING』
ニュージャージー出身の5人組、HIDDEN IN PLAIN VIEWのデビュー作。プロデューサーにはインキュバスやフーバスタンクを手掛けるジム・ワートを起用してます。基本はエモコアなんだけど、メタリックに激情的に疾走する曲もあれば、ミディアムテンポで美しいメロディをエモーショナルに聴かせる曲やプログレっぽい曲展開を持った曲もあり。ところどころで効果的にパーカッションやストリングスも使ったりしてます。パーカッションの使い方はインキュバス的、ストリングスの使い方はフーバスタンク的に感じたんだけど、やっぱりその辺はジム・ワートの影響が大きいのかな。

まあでも、この作品の最大の魅力はプロデューサーの才能ではなくて、エモーショナルな男性ツインボーカルにあると思います。どっちも胸に突き刺さる良い歌声なんだな。激情シャウトよし、バラードを歌い上げてもよし。2人の絡みも抜群。この2人の歌だけで泣けます。これがドラマチックでエモーショナルでハードコアな楽曲たちと合わさるんだから、もう!完成度高すぎ。エモやスクリーモ好きな人にはたまらない作品だと思います。お薦め。
hide

『HIDE YOUR FACE』
僕が音楽にハマり出した頃、その頃はX(JAPAN)の全盛期だった。僕もXが大好きで残念ながらライブには行けなかったけど、毎日のようにXのライブビデオを見てはギターを弾く真似とかしてた。ホントにXのメンバーはそれぞれ個性があって、みんな好きだったんだけど、僕はその中でもhideが一番好きだった。Xの曲の中でも彼が作ったポップな『CELEBRATION』や『JOKER』が好きだったし、ルックスやライブ・パフォーマンスも最高に好きだった。しばらくするとXはメンバー脱退があったり、海外進出の準備などで活動がおろそかになってしまった。そんな中、hideが当時としては珍しかったシングル2枚同時リリースでソロデビューを果たした。初めはhideのボーカルに違和感があったものの、僕は彼自体をそのまま音にしたようなポップでカラフルなロックサウンドにのめり込んでいった。そして、数ヵ月後に3枚目のシングル『DICE』をリリース。気が付いたら、この頃にはX本体よりもhideのソロ・サウンドのほうが好きになっていた。

そして待ちに待った初のソロアルバム。それは当時、J-POPばかり聴いてた僕には衝撃のサウンドだった。ハードロック、ヘヴィーメタル、インダストリアル・ロック、パンク、グランジ、ジャズ、カントリー、ブラスロック・・・当時はジャンルの名前なんて全然知らなかったけど、ただただ単純にかっこいい。ロックってこんなに面白いんだ。そう思った。それから、雑誌で見かけたhideが薦めてたCDを聴きまくった。ナインインチネイルズ、L7、キッス、ダムド、ドアーズ、セックスピストルズ、ニルヴァーナ・・・。洋楽なんてほとんど聴いたことのない僕にはどれも衝撃的だった。ロックの衝撃。僕がロックに目覚めたのは、ほぼ100パーセント、hideのおかげだと思ってる。そして、テクノやトリップホップ、ビッグビート、シューゲイザー・・・hideはこの作品以降もどんどん僕に新しい音楽を教えてくれた。今、色んな音楽を聴くようになったのもhideのおかげだ。

この作品がリリースされたのが1994年。様々な音楽を聴いた9年後の今、改めて聴いてみると多少古臭さはあるものの、本当に良く出来たアルバムだったことが分かる。曲はそれぞれ、様々な音楽要素を取り入れながらも、非常にポップに、キャッチーに仕上げられている。メロディセンスは超一品。このメロディセンスはhideが影響を受けたようなロックの先輩たちをも凌ぐものだと思う。アレンジのほうもファンキーなブラスロックM-11『BLUE SKY COMPLEX』でのエフェクト処理されたラップの入れ方や、アルバム1キャッチーなM-13『TELL ME』の感想でヘヴィメタ経由のメロディアスなギターソロの後に転調してレゲエ・ビートになるところ、あとM-15『50%&50% CRYSTAL LAKE VERSION』でのカントリー・アレンジなんかも面白い。インスト曲も効果的に挿入されていてアルバムの流れもいい。『DICE』、『EYES LOVE YOU』、『D.O.D』、『DOUBT』、『BLUE SKY COMPLEX』、『OBLAAT』、『TELL ME』・・・名曲だらけ。あと、ジャケット。僕が持ってるのは初回盤なんだけど、エイリアンのデザインを手掛けていたH・R・ギーガーによる鉄仮面なんだけど、それが立体的に作られている。そして鉄仮面から片目だけ見えてるんだけど、立体的になった表紙部分をめくるとhideの顔が出てくる。鉄仮面から見えてるhideの目だったっていう仕組み。特殊ジャケットって基本的に好きじゃないんだけど、この特殊ジャケットは本当に気に入ってる。hideはこのジャケットみたいな遊び心もつねに満天な人だった。最高のエンタテイナーだ。


hide

『PSYENCE』
前作から2年7ヶ月ぶりのhideの2ndアルバム。初回盤は蛍光色のダンボール・ケース入りで、ピンク、黄緑、黄色の3色あり。僕はhideのイメージカラーのピンクを買った。ジャケットの蛍光色にしてもそうだけど、前作にあった退廃的な要素がほとんどなくなって、ヴィジュアル、歌詞、サウンドなど、すべてがよりポップにカラフルになっている。このアルバムの前にはコーネリアスのリミックス・アルバム『69/96』に参加したりして、その音楽性の高さを見せ付けてたんだけど、さらに高い音楽性に。これまでよりも、さらに多くのジャンルを吸収して、hideというポップでカラフルなフィルターを通した極上のロック・ナンバーがズラリ。

まず1曲目からサウンドの変化に驚かされる。前作の1曲目はメタル色の強いギターオーケストレーションだったんだけど、今作の1曲目『PSYENCE』はスパイ映画風のスウィングジャズ。インチキっぽさなんてない本気のジャズだ。そして軽快なアコギのストロークから一気にカラフルなロック・ナンバーM-2『ERASE』になだれ込む。カラフルなのはサウンドだけじゃない。歌詞も「えらい事してもうた やり直せるなら もう二度とバカはしないと誓います 本当に 本当に 嘘じゃない」「身から出たサビ 赤っ恥 人生まだまだ宵の口」などこれまでのhideのよりもカラフル。題名はERASE。hideはこの曲を最初にもってくることで、これまでの退廃的なイメージを消したかったのかもしれない。続くM-3『限界破裂』は個人的に大好きな曲。このギターリフ、この早口ボーカル、このキャッチーなメロディ。他のどこにもない、hideにしかできないロックンロール。その次のM-4『DAMAGE』はhideお得意のインダストリアル調の曲なんだけど、こういう曲調に日本語を乗せるのは僕が知ってる限り、hideが一番うまい。M-5『LEMONED I SCREAM(CHOCO-CHIP VERSION)』では、また新しいhideを見せる。マイブラ以降の甘い甘いギターノイズに乗せてhideが甘い甘いボーカルをとる甘い甘いポップ・ナンバー。とってもキュート。これは英詩だし、USのインディーロック・バンドの曲だって言われても普通に信じそう。アッパーな曲もいいけど、この曲も大好き。続くM-6『HI-HO』はサンバのリズムも取り入れ「ハイホー」と軽やかに歌うハッピーなナンバー。この曲の「Ah どーでもいい歌うたうよ」って部分に、この作品のすべてが表れてる気がする。次は先行シングルにもなった『MISERY』の姉妹曲、M-7『FLAME』。『MISERY』とメロディは一緒なんだけど、『MISERY』が軽快なポップ・ロックなのに対して、このM-7『FLAME』は当時、hideが愛してやまなかったZEPPET STOREやスマパンに通じるような轟音ギターロックになっている。歌のメロディも泣けるんだけど、ギターが泣ける泣ける。M-8『BEAUTY&STUPID』は痛快なhide流ロックンロール。楽しさを追求したような曲。そして、西部劇風のインスト、インダストリル・ナンバーM-10『BACTERIA』、アコースティックなバラードM-11『GOOD BYE』と続いていく。M-11『GOOD BYE』は今聴くと泣いてしまう。だけど、ピアノジャズ・インストを挟んでの、犬の鳴き声をサンプリングした高速パンクナンバーM-13『LASSIE』で気分はハイテンション。ポップではじける曲から、激しい曲、感動的なバラード。次に何が飛び出すか分からない。まるで、このアルバムはおもちゃ箱みたいだ。この次の曲M-12『POSE』でも、おもちゃ箱感満天。曲の始めに卓球を打つ音が聴こえるんだけど、それがそのままリズムになっていく。このM-12『POSE』は数あるhideのインダストリアル・ナンバーの中でも1番の出来だと思う。ジャジーなピアノの挿入の仕方なんかが絶妙。こりゃ、マリリンマンソンにも負けてない。そして希望に満ち溢れたポップナンバーM-13『MISERY』。こういうストレートでポップな曲でも、間奏にサーフ系のフレーズを挿入してみたりと遊び心を忘れていない。やっぱり、おもちゃ箱。

って、なんだかウダウダ長く書いてしまってゴメンなさい。この作品には思い入れが強いもんで・・・。上の文を読むのが面倒な人に簡単に説明すると、素晴らしい曲といっぱいの遊び心が詰まった、おもちゃ箱みたいな作品。前作はまだ古臭さがあったりしたけど、今作は今聴いても十分素晴らしい作品。メロディーもアレンジも世界に通用するレベルだと僕は思う。見かけで拒否反応をしめす人もいるかもしれないけど、ロック好きな人は騙されたと思って聴いて欲しいな。変な既成観念を持ってると損するよ。そして、とりあえずhideを聴いてみたいって人はこの作品を聴くのをお薦めします。
hide

『JA,ZOO』
惜しくもhideのラストアルバムとなってしまった3rdアルバム。いや、これは全10曲中4曲がhideがいなくなった後にデモテープを元にhideのバンドメンバー、SPREAD BEAVERの面々が作られたもの。つまり、純粋なhideの作品としては未完成。個人的には『PSYENCE』がラストアルバムだと思ってる。そんな理由でこのアルバムはあまり好きになれず、発売日に買ったものの、10回も聴かないうちにCD棚に収めてそのままになってた。

今日、久しぶりに取り出して聴いてみた。未完成作品ってことは考えずに純粋に聴いてみた。やっぱり最後までhideが関わった曲はどれも素晴らしい。まるでhideが大好きだったKISSに対する感謝状みたいなストレートでメロディアスなポップロックばかりだ。2ndアルバムほど、様々な音楽要素は盛り込まれてないんだけど、相変わらずカラフルでポップな音世界を展開している。だけど、やっぱりhideが最後まで関わってない曲は、正直クオリティが低い。頑張ってhideっぽく作ってるのは分かるんだけどサウンドが薄い。薄いって言っても別に音圧がないわけじゃなくて、アレンジがスカスカ。M-6『FISH SCRATCH FEVER』なんてメロディや歌詞はホントに良いのに残念だ。あと、この曲の最後に未発表曲のデモ音源がちょっとだけ流れる。ファンが喜ぶと思ってやったのかもしれないけど、僕にはいらないお世話にしか思えなかった。最後のM-10『PINK CLOUD ASSENBLY』のhideの弟による詩の朗読もいらない。別にSPREAD BEAVERのメンバーが嫌いなわけけじゃないし、むしろ彼らのことは好きだったけど、こんな未完成の作品をリリースして欲しくなかった。アルバムの出来としては最悪。hideの最後まで関わった曲は最高。これが変な感情を抑えて聴いた正直な感想だ。

このまま、hideについて書いてたら本が一冊出来上がるくらいの文章量になりそうなんで(笑)、この辺で終わっておきます。


HIFANA

『FRESH PUSH BREAKIN'』
最高!!!!このアルバムのレビューはその言葉だけにしようと思ったくらい。ホントこの作品は最高だ。最近はこればっか聴いている。これはKEIZOmachine!とジューシーの2人による完全手動ブレイクビーツユニット、HIFANAの1stフルアルバム。彼らのサウンドはプログラミングやシーケンスなどは一切使用せずに、手動によるターンテーブルとサンプラーのみで作り出される。そうやって作り出された音は他のブレイクビーツの音よりもずっと人間的で活き活きとしている。人間の呼吸にジャストなビート。ヒップホップやレゲエ、テクノ、ロックなど外見こそ現代風だけど、原始人の鳴らしてたビートはきっとこんな感じだったんだと思う。

そんなビートを軸にヒップホップ、レゲエ、ダブ、ファンク、テクノ、エレクトロニカ、ロック、民族音楽など様々な音が次々と飛び出す。インスト曲はどれもとびっきりファンキーで楽しすぎなんだけど、玲葉奈のボーカルをフィーチャーしたヒップな歌物ナンバーM-3『GOFANKE』や、PROFESSOR CHINNENのラガ・スタイルなMCをフィーチャーしたM-7『MONDEW』、沖縄調の歌物ブレイクビーツM-11『UCHI-NAN-CHAMPROO』GAGLEのHANGERのラップをフィーチャーした『BLUEZ』なんかもメチャクチャ良い。もう最高にエンタテイメント。どの曲もついつい体が動いてしまうこと必死です。さらにはDVDも付属。この映像がまたかっこいい。全身を楽しましてくれます。

これを買ったレコード屋では「楽しい音を求めているすべての音楽ファンに送る」とか書いてあったけど、ホントそんな感じ。ヒップホップ好きな人から、レゲエ、ファンク、テクノ、エレクトロニカ、ロックなどあらゆる音楽を好きな人、はたまた、BOREDOMS周辺が好きな人からFAT BOY SLIMが好きな人まで、とにかく色んな人にお薦めです。インストが駄目じゃない人で上述したような音が好きな人は是非是非。


HIFANA

『CHANNEL H』
東京のブレイクビーツユニット、ハイファナの2作目。民族音楽もレゲエも沖縄音楽もエレクトロもオールドスクールもロックもごった煮にしてゴキゲンに弾けてます。楽しい!かっこいい!踊れる!あー!なんて気持ちいいの!

TWIGYやKEYCO、犬式の三宅洋平、TUCKER、タブラ奏者のU-zhaan、シタール奏者のKEISUKE MUTOHなどなどゲスト陣もハイファナのおもちゃ箱の中で大暴れしてます。

前作で原始人の鳴らしてたビートって書いたけど、この人たちの音は作りこまれてるんだけど機械的になりすぎず、どこか人間的なところがあるのがたまらなく良い。踊りまくるも良し、お店(よく行く服屋でもよく流れてました)や部屋のBGMにも良し!アートワークも抜群!DVDもメチャクチャ刺激的です。お薦め!
HIFANA

『CONNECT』
HIFANAのライブCD&DVD。CDのほうにはスタジオ録音による新曲も入ってたりするけど収録時間も短く、オマケ的な感じでそんなに楽しくないけど、DVDのほうは最高!

ベスト的選曲だし、シーケンサーやプログラミングを全然使わずに、リアルタイムでサンプラーを楽器のように叩くHIFANA独特のスタイルはライブDVDっていう媒体がピッタリ。音楽好きで色々ライブとかを見てる人ほど、楽しめるんじゃないかって思います。この人たち、本当に凄いわ。これはブレイクビーツというより芸術です。
HIGHWAY61

『33rpm』
HIGHWAY61の2001年にリリースされた7曲入りミニアルバム。HIGHWAY61の音楽を知るのは、ここに収録されてるM-1『レコード』の歌詞を見てもらえば手っ取り早い。

踊りたくなるようなレコード レコード
お腹がすくのも忘れるようなレコード レコード
あの娘のことも忘れてしまうレコード レコード
そんなことはもうどうでもいいのだレコード レコード
33回転 33回転 33回転
溝の中をさがしてみても
何も見つからなかったけど
針を落としてみたら
僕は踊り出していた (『レコード』より)


まさにそんな音。ただただロックンロール。ただただパンクロック。僕もHIGHWAY61の音が流れてきたら踊り出していた。
HIGHWAY61

『BEST OF HIGHWAY61』
2000年に結成された日本語パンクバンド、HIGHWAY61の1stフルアルバム。このバンドの音を一言で言うとブルーハーツ。歌、演奏、曲調、メロディ・・・全部まんま初期ブルーハーツ。最近、世間じゃ初期ブルーハーツの劣化コピーがバーゲン状態だけど、このHIGHWAY61は劣化コピーなんかじゃない。まるで、あの頃のブルーハーツの衝動の真空パックを今、開け放ったように強烈な衝動に満ち溢れている。もうドキドキさせられっぱなし。歌詞も他の劣化コピーバンドみたいに「愛」や「希望」をストレートに歌ってるだけじゃなく、よく考えられていると思う。凄くいい。例えば、「不幸なことに今まで 不幸なことがなかった」とかブルーハーツの甲本ヒロトにも劣らないようなセンスだと思うな。ブルーハーツのパクリって言われたらそこまでなんだけど、やっぱり良いもんは良い。心に響いてくるものは響いてくるんだよ。

踊れるパンクロックあり、切なく感動的な曲あり、リアルに心に響く全11曲。ブルーハーツの1stアルバム並みに名曲揃いの大傑作だと思う。1stアルバムにして題名通りベストアルバム。ハイロウズにはピンとこないブルーハーツ・ファンもこれはいけるかも。
HIGHWAY61

『MUSIC PEOPLE』
前作から10ヶ月後にリリースされたHIGHWAY61の2ndアルバム。前作とインターバルはあまりなかったんだけど、音はポップ度が増して毒が減ってしまった感じ。暴れれるんじゃなくて、踊れる感じ。よりロックンロールに近付いた感じ。『さよならパンクロック』なんて歌ってるしね。その辺は以前からのファンには賛否両論あると思う。ライブでダイブしたりしたいだけの人には駄目かもね。

別にそういう人を否定するわけじゃないし、人それぞれなんだけど、やっぱ僕はダイブって行為は純粋に音楽を楽しめてるとは思えないのね。中身のない早くて激しいだけの音楽ならそんな風になってしまうのも仕方ないかもしれないけど、素敵なロックンロールが鳴ってたらダイブなんて必要ない。やっぱ体を揺らすか踊って楽しみたい。

この作品は、ついつい踊ってしまうような素敵なロックンロール。早くて激しいだけじゃなくて中身が詰まってる。相変わらず、ボーカルの堀井与志郎が書く詩は深いし純粋に曲も良い。今作も傑作だ。
HiM

『NEW FEATURES』
ダグ・シャーリン率いるポストロック、ジャズバンド。これは5枚目のアルバム。

アフロビート色強めのジャズで、DUBな空気感。
DYLAN GROUPをもっとジャズよりにしたような感じの音。
カナリかっこいいです。特にドラムがいい感じ。

ジャズ寄りのポストロックが好きな人は聴いてみるといいかも。
HiM

『MANY IN HIGH PLACES ARE NOT WELL』
ダグ・シャリン率いる、HiMの通算6枚目のアルバム。前作にも増して、アフリカ音楽色が強くなって、よりカラフルで色彩豊かなサウンドになっています。パーカッションの音、ベースの音、ギターなどの上ものが、それぞれメチャクチャかっこ良くて、アンサンブルも美しい。ボーカル曲が多めで、そのボーカル曲がまた凄く良いんだな。アフリカ・トラディショナルっぽい男性ボーカルの曲から、mumのクリスティーン・ヴァルティースドッティの美しいボーカルの曲まで。タイプは違えど、それぞれHiMの音世界を、より素晴らしいものにしています。

踊るにも良し、部屋でのBGMにも良し。ポストロック好きな人から、ジャズ好き、ワールドミュージック好きな人にもお薦めです。


HiM

『NANTES』
マイスパレードにも参加するダグ・シャリンのプロジェクト、ヒムの7作目。マイスパレードのアダム・ピアースも含めた7人による一発録りを再編集した作品ってことだけど、ライブばりの緊張感と刺激的なダブ処理が見事に調和してます。ジャズとダブの素敵な融合。もうなんといってもダグ・シャリンのダイナミックかつシャープなドラムがかっこ良すぎ!うねりまくるベースも最高!マイルスばりのトランペットもたまんないです。ダブ処理も抜群。適度にポップなのもいいね。個人的にはマイスパレードやトータスよりも好きかもしれない。

シカゴ音響派が好きな人は是非、聴いてみてください。ジャズはこうあるべきみたいな頭の固いことを言わず、ジャズ好きにも聴いてもらいたい作品です。てか、こんなにかっこいいのになんでアマゾンは取り扱ってないんだ?
Hi-STANDARD

『LAST OF SUNNY DAY』
ハイスタことHi-STANDARDの初の単独音源。6曲入りのミニアルバム。

演奏や歌は後の作品に比べると荒いし、音質も悪いんだけど、この頃からメロディのセンスやコーラス・アレンジ、曲展開なんかには光るものがある。サウンド的には後よりもほんのちょっとだけハードコア要素が高いかな。あと結構ギターが暴れまくってる印象。

まあ、最近では、このくらいのレベルの作品はそんなに珍しくないかもしれないけど、これがリリースされた94年当時の日本ではホント凄い作品だったと思う。最近の若手のギターロックバンドの人たちは少なからず影響を受けてる人が多いと思うし。

ちなみにこのCD、初回プレスはジャケットがレゴブロックだった。でもレゴさんからクレームが来て2ndプレスからはダイヤブロックのジャケットに変わってしまった。その初回のレゴ・ジャケットは今じゃ、プレミアも付いてるんだけど僕はちゃっかり持ってたのね。でも、それをある女の子に貸したらホントか嘘か分かんないけど失くしたってことで、今、ウチにあるのはその女の子が変わりにと買ってくれたダイヤブロック・ジャケット。それで切ない思いをしたことがこの作品の一番の印象だったりする(笑)


Hi-STANDARD

『GROWING UP』
僕が初めてハイスタを聴いたのは友達に連れて行かれたライブ。この1stフルアルバム『GROWING UP』と前作『LAST OF SUNNY DAY』の間に行われたライブだった。行く前に友達にはパンク・バンドのライブって聞いてたんだけど、その当時の僕はパンクと言えばhideの影響でセックスピストルズとダムドを聴いたことがあったくらいで、その2バンドには正直ピンっときてなかった。パンクの印象は悪かった。そのライブではハイスタ以外のパンク・バンドも演奏してたけど、やっぱりいまいちピンと来なかった。でも、そんな僕もハイスタの演奏が始まると一瞬でそのパンク・サウンドに引き込まれてしまった。2曲目の頃には友達の真似をしてモッシュしてた。僕が初めて音楽に合わせて踊ったのはこの日が初めてだったかもしれない。当時は別にそんなこと考えなかったけど、そこまで一瞬で僕を引き込ませた一番大きな要因はとびっきりキャッチーなメロディラインだと思う。そう、ハイスタの一番の武器はこのキャッチーなメロディライン。

この作品はいちいち僕が紹介しなくても、みんな知ってる名盤で、コーラス・アレンジやカバーの巧さとか褒めるべきポイントはホントいっぱいあるけど、やっぱり一番のポイントはキャッチーなメロディライン。うまい具合に心の琴線を揺さぶる。キャッチーなメロディとロック感のバランスも絶妙。

僕の好きな曲はと言うと、M-1、M-2、M-3、M-4・・・M-16。あ、全部だ(笑) いや、でもホント良い曲ばかりが詰まった作品です。
Hi-STANDARD

『KIDS ARE ALRIGHT』
1stアルバムの後にリリースされたシングル。ジャケットは見ての通り、KISSのパロディ。そして曲はTHE WHOのあの名曲『KIDS ARE ALRIGHT』をカバー。1stアルバムでも『SATURDAY NIGHT』や『CALIFORNIA DREAMIN'』など名曲のカバーをやってて、それがまた素晴らしかったんだけど、ここでも素晴らしいカバーを聴かせてくれる。THE WHOも好きだけど、この曲に関しては原曲よりこのカバーのほうが好きだったり。

あと、メンバー的にはただ「KIDS」と「KISS」をかけたお遊び的なことかもしれないけど、今、改めて、この作品を聴いていると、テンポは違えどメロディやギターアレンジなどにKISSに通じる部分があるなって思った。ハイスタの原点はパンクっていうよりKISSみたいなハードロックなんじゃ?って深読みしてみたり。


Hi-STANDARD

『ANGRY FIST』
ハイスタの2ndアルバム。この作品では前作までの荒っぽさが、だいぶ消えてボーカルの発音も良くなっている。その結果、ポップ度が増して少し馴染みやすい音に。パンクって言うよりポップなロックって感じかな。この作品がまた素晴らしいんだ。もう何回聴いたことか。全部英詩だけど歌詞カード見ないで全部歌えるくらい聴いた。何回聴いても飽きない。あんまり名盤、名盤って呼びまくるのは良くないと思ってるんだけど、今作もやっぱり名盤。良いんだから仕方ない。

ハイスタを批判する意見でよくあるのが歌や演奏力が低いっていう意見。ドラムは巧いと思うけど、確かに他の演奏力は高くはないと思う。まあ、そんなに下手でもないけど。だけど音楽の基準って「上手」か「下手」かじゃなくて「良い」か「悪い」だと僕は思うのね。で、ハイスタは僕の中では「良い」。断然「良い」。まあ、考え方や良い悪いはその人それぞれだって言ったらそこまでだけど。

まあ、そんな細かいことや難しいこと考えなくていいや。この作品は頭を空っぽにして純粋に楽しめる作品だし。
Hi-STANDARD

『MAKING THE ROAD』
ハイスタの3rdアルバム。今作はジャケットもカラフルだけど、内容のほうもハードコアあり、ポップロックあり、アメリカのTV番組風あり、南国風インストあり、ボッサあり・・・非常にカラフルな内容。よりロックに!って感じの作品に。WEEZERとか好きな人にも全然いける作品だと思う。あと、今作はメロディアスな曲はこれまで以上にメロディアスなんだけど、全体的に見ると前作までほどメロディを重視してない感じがする。どちらかと言うとアレンジに比重を置いた感じで、その辺は好き嫌いの分かれるところかもしれない。個人的には、遊び心もいっぱいあって楽しいし、好きな曲も結構あるし、これはこれで好きなんだけど、ハイスタの最大の武器が活かしきれてない気がするんで、前作や前々作のほうが好きかな。

ホントこれはこれで完成度は高いんだけどね。GREEN DAYやTHE OFFSPRINGなど、海外のバンドにも全然肩を並べれるレベルだと思うし。そして、このアルバムはインディーズながら80万枚を売ると言う快挙を成し遂げた。この記録は後にモンゴル800やHYが破っちゃうわけだけど、そういうインディーズバンドたちが一般的にまで売れるような「道」を作ったのは間違いなく、この作品であり、ハイスタだと思う。音楽的に後のバンドたちに与えた影響も計り知れない。ハイスタは確実に「MAKING THE ROAD」したと僕は思う。もし、175R、モンゴル800とか最近の青春パンクとか、あとアジカンとか好きな人でハイスタを聴いたことない人がいたら是非、聴いてみることをお薦めします。価値観変わるかもよ?
Hi-STANDARD

『LOVE IS BATTLE FIELD』
3rdアルバム後、2000年の春にリリースされた4曲入りシングル。「愛」をテーマにしたシングルで新曲2曲、アニメ「キテレツ大百科」の名EDテーマ『はじめてのチュウ』の英詩カバー『MY FIRST KISS』、そしてエルヴィスプレスリーの名曲『CAN'T HELP FALLING LOVE』のカバーを収録。新曲『THIS IS LOVE』も無駄なものをそぎ落としたストレートでメロディアスなロックで良いし、もう1曲の新曲『YES I KNOW IT'S STRANGE』はビーチボーイズばりのコーラスが出てきて面白いし、『MY FIRST KISS』なんて原曲のあのちょっと変わった日本語バラードがビックリするほどハイスタの曲になっちゃってる。もう名カバーを通り越してハイスタの名曲。そして『CAN'T HELP FALLING LOVE』はストリングスも入って泣かせるギターロックになってる。充実のシングル。そして、これからの活動が楽しみになる作品・・・だった。

実はリリースからカナリ時間の経った作品をこの時期に、しかも全作品レビューしたのにはちょっと理由がある。数日前(2003年11月下旬)にギターの横山健のコラムにて、ボーカルの難波章浩が実は2000年のAIR JAM(ハイスタ主催のライブイベント)の後に脱退していたことが発表された。解散はしてないらしいけど活動休止中らしい。てか、実質は解散。
こんな、これからを期待させるシングルを残してこんなことになっちゃうなんて・・・。まあ、バンドだからこういうこともあるし、曲の方はずっとずっと残る。別に僕がこんなところで紹介しなくてもハイスタの作品は残っていくと思うけど、改めてココで紹介することによって、ほんの少しでも風化を防げるかなっていうのと、自分の中でおさらいみたいな意味を込めて今回のレビューをやってみました。

最後に一言。「ALWAYS IN MY HEART "STAY GOLD"」(『MAKING THE ROAD』のM-6『STAY GOLD』より)
H JUNGLE with T

『WOW WOW TONIGHT〜時には起こせよムーブメント〜』
ダウンタウンの浜田雅功と小室哲哉のユニットによるシングル。200万枚の大ヒットを記録した曲です。ダウンタウンは断然、松本人志のほうが好きだけど、この曲だけは特別。流行った当時も大好きな曲だったけど、最近、改めて歌詞を見て、ますます好きな曲になりました。大人になったらグッとくる歌詞。

「温泉でも行こうなんていつも話してる 落ち着いたら仲間で行こうなんて でも 全然ヒマにならずに時代が追いかけてくる 走ることから逃げたくなってる」、「優しさに触れることよりふりまくことで ずっとずっと今までやってきた それでも損したなんて思ってないから 今夜もなんとか自分で自分を守れ」

サウンド的には後のドラムンベースの原形になるジャングル(レゲエから派生した音楽で高速ビートが特徴)を用いてるんだけど、当時の最新のクラブミュージックにいち早く挑戦して、それで200万枚売ったんだから小室哲哉はホント凄いね。そこまで売れたのはダウンタウン・ブランドの力や、プロモーションによるものも大きいかもしれないけど、海外から輸入したアンダーグラウンドな音を独自に解釈して、それで多くの日本人に合った曲を作った小室哲哉の才能はもっと評価されてもいいと思うんだけどなあ。肌触りはちょっと違うけど、同じくレゲエから派生したDUBを独自に解釈して日本人の心を掴んだフィッシュマンズにも全然負けてないよ。

てか、これってジャングルじゃなくて、ルーツレゲエなアレンジだったとしても名曲だと思います。ホントにいいメロディ、泣ける歌詞、グッとくる曲展開。今の若い子にも聴いてもらいたいなあ。シングルはもう廃盤。こちらの小室哲哉作品集に収録されてます。他にも名曲いっぱい。
HONESTY

『HONESTY』

エルマロ、FOEの曾田茂一と、GREAT3の高桑圭で結成されたユニットのデビュー作。この2人、最近では木村カエラの『リルラリルハ』やYUKIのアルバム、ハルカリのアルバムなんかに参加してたり。

宅録色の強いトラックに大人な2人の歌声。実験性や演奏よりも美しいメロディや声のハーモニーを重視してるような印象。エルマロやGREAT3が好きな人なら、きっと気に入るんじゃないかな。個人的には、木村カエラやYUKIの作品を聴いてると、このオネスティの2人の演奏、楽曲には女性ボーカルのほうが合ってるような気がしないでもないけど、それらの作品では味わえない魅了のあるポップ作品になってます。

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HONEYDIP

『PLANET OF THE HONEY』

HONEYDIPの1枚目のアルバム。

マイブラ的なシューゲイザー・サウンド。M-1『ECHO&THE HONEYMAN』はシューゲイザーなインストで、これがメチャクチャ良い。M-2『UNIVERSAL TEENAGE FREQUENCY』は轟音ギターに甘い歌声な、もろマイブラなサウンド。M-3『GROOVY INDIAN SUMMER』もマイブラっぽい。M-4『33 1/3 RPM』は静寂の中、エコーのかかったようなボーカルのバラード。ちょっといまいち。M-5『SECOND IMPACT』は何故か、急に歌物のギターロック。ボーカルも力強い歌い方に。M-6『SPACE CAMP』では再びマイブラっぽいサウンド。M-7『UNIVERSAL TEENAGE FREQUENCY(MASHROOM MIX)』はエレクトロニカっぽいリミックス。

個人的には3曲目以降はいまいちかな。

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HONEYDIP

『PORTABLE AUDIO SCIENCE』

大阪を拠点に活動するHONEYDIPの2ndアルバム。

ゆったりとした轟音ギターの中を、透き通るような美しい声のボーカルがすり抜けていく。メロディはセンチメンタル。
とにかく轟音ギターのフレーズがカッコいい。マイブラを好きな人にお薦め。

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HONEYDIP

『ANOTHER SUNNY DAY』

HONEYDIPの、元LUNA SEAのSUGIZOのレーベル、EMBRYO移籍第一弾、通算3枚目のアルバム。

今作ではプロデューサーにSUGIZOを迎えている。こう書くと敬遠する人もいるかもしれないけど、今作はビジュアル系でもなければ、全然LUNA SEAとは違うシューゲイザー的なサウンドです。前作に比べると、REDRUMのYUMIとLES YEUX、そして坂本美雨などによるコーラス、SUGIZOのバイオリンも入ったりして、曲調は多彩になっている。アレンジも綺麗にまとまっているので凄く聴きやすくなった。

6曲しか入ってないんだけど、どの曲も凄く良いです。特にM-2『SUMMER'S GONE』は名曲。カナリかっこいいアルバムです。シューゲイザー好きな人は是非聴いてみてください。

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HONEYDIP

『GROOVY INDIAN SUMMER』

インディー4枚目のアルバム。

夏を意識したアルバムらしく凄く爽やか。前作までに比べると、轟音ギターは少し控えめになって、ボーカルがカナリ前に出てきている。ボーカルの歌い方も少し変わった。全体的にポップな歌物ロックになった印象。シューゲイザー度は低くなった。ZEPPET STOREみたいな感じ。今作は一般の人にも受けがいいかも。

でも個人的には前作のほうが好きだったな・・・

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HONZI

『TWO』

FISHMANSやUAのサポート・バイオリニストHONZIのソロアルバム。

タイトル通り2枚目。茶色と水色と緑(つまり土、水、木)が今作のテーマらしいが、詩、音、ジャケットも含めて、テーマに沿ったものになっていると思います。HONZI自身が歌い、バイオリン、マンドリン、ピアニカ、ピアノ、パーカッションなどを演奏していて、叙情的でとても美しい、アンビエントな仕上がりです。

茂木欣一さんが参加していたりZAKがMIXしてることもあるのかFISHMANSを彷彿させる部分も感じられました。また、FISHMANSの『いい言葉ちょうだい』のカバーを収録。FISHMANSファンでカバーしてることを嫌がってる人もいるかもしれないけど僕は泣けた。
HOOBASTANK

『THE REASON』
スコットランド人と日本人のハーフのボーカル、ダグラスが率いる南アメリカ出身の4人組、フーバスタンクのセカンド・アルバム。インキュバスなんかと仲が良かったりするらしんだけど、どちらかと言うとリンキン・パークっぽい感じ。リンキン・パークをもっとメロディアスにした感じかな。とにかくメロディアス。演奏はヘヴィーなんだけど肌触りは凄くキャッチー。泣きメロ泣きメロの連続で、もう日本人のツボを付きまくりだと思う。ストリングスも導入した美しいバラードなんかもあるしね。全曲キャッチーでどれもシングルカットできそう。歌詞が日本語だったらオリコン・ベスト10に入ってても全然おかしくないよ、これ。例えば、ラルクと並んでても全然違和感ない。曲によってはラルクのほうがマニアックなくらい。そんな感じの曲が12曲収録されてます。捨て曲なし。

悪く言えば商業的なんだけど、そういうものに抵抗がない人は高確率で気に入るんじゃないかな。商業ロックとして、あざといくらいによく出来ている作品。こんな作品があってもいいよね。ラルクを例えに出したけどラルク好きな人も聴いてみるといいかも。逆にフーバスタンクが好きな人はラルクも気に入るかもね。
cold-house.gif

HOOD

『COLD HOUSE』

イギリスのポストロックバンド、HOODの5thアルバム。

グリッチノイズを多用したエレクトロニカなトラックに、脱力ボーカルが乗る。メロディも歌も良くて普通のロック・アレンジにすれば普通のUKロックとしても成立する。ANTICON周辺のアーティストも参加していてヒップホップの要素もある。ダビーな曲もあったり、かなりハイセンスなサウンドをやっています。

UKポストロック、スロウコアの傑作。

HOOD

『OUTSIDE CLOSER』
ニルギリスやドラゴンアッシュのリミックスも記憶に新しいイギリスのバンド、フッドの通産6作目。マーキュリー・レヴやロバート・ワイアットみたいに美しく内省的な歌物を一度解体して、ヒップホップ〜ダブ〜エレクトロニカの方法論で再構築。そんな印象の音です。メランコリックなアコースティックギターと美しいストリングス、そして儚い歌声。そこに絡み合うグリッチノイズやエレクトロニクスが何とも絶妙かつ新鮮。その辺のエレクトロニカをかじったロックバンドとは一味違った音世界を展開しています。

メロディはそれほどキャッチーじゃないんだけど、その辺のバランスもまた絶妙で何度も聴いてるうちにジンジンと染み入ってくるね。それにしても、ロバート・ワイアットの声をサンプリングした美しいバラード『THE LOST YOU』の素晴らしさと言ったらもう!傑作です。
HOPE OF THE STATES

『THE LOST RIOTS』
イギリスはチチェスター出身のホープ・オブ・ザ・ステイツのデビュー作です。04年のサマーソニックにも出演して最近、日本盤も出ました。音のほうはレディオヘッドとモグワイとゴッドスピード・ユー・ブラック・エンペラーとシガーロスを足してキャッチーに仕上げたような印象かな。

ポストロック以降のリズム隊に轟音ギターと哀愁たっぷりのボーカル。泣きモード全開のメロディとドラマチックな曲展開。ピアノやバイオリンも加わって全てが泣きに向かってます。捨て曲もなくて欠点らしい欠点は無し。全てが泣きに向かってる感じが個人的には少し過剰に感じてイマイチはまりきれなかったけど、好きな人には本当に堪らない作品だと思う。ちなみに、この作品が完成する直前にギターの人は自殺してしまったとか。ご冥福をお祈りします。
HRK

『SYSTEM ERROR (THOMAS FEHLMANN REMIXES)』
よく分からないんだけど、HRKっていうのは日本人のHARUKAっていう女子高生らしいです。
HARUKAでHRKってことは、ナオト(NAOTO)な僕は、NOTか・・・笑
この12'は、ベルリンの大御所トーマス・フェルマンによるダブ・テクノ・リ ミックス。
グルーヴィーで踊れる感じ。トラックはかっこいいです。歌はもろにJ-POP。
トラックを変えれば、そのまま和製R&Bにもできるような感じです。
インスト・バージョンのほうがいい気がする・・・
HRK

『LOVE WORLD
(ULRICH SCHNAUSS REMIXES』
HRKの2枚目の12'。
ULRICH SCHNAUSSのリミックス12'。って言っても原曲がリリースされてるかどうかも不明・・・
ネットで調べても大した情報は出てこない・・・謎のアーティスト。
とりあえず曲のほうは、トラックはULRICH SCHNAUSSらしい高揚感あるシンセが特徴的なエレクトロニカ。
歌は、日本語詩で、いかにもJ-POP(エイベックスっぽい)って感じ。エレクトロニカ×J-POP。
たぶん外国では日本語の響きが新鮮で受けるんだろうな。エレクトロニカで日本語を使った曲とか多いし。
B面はインストで、これはまんまULRISH SCHNAUSS。
個人的には、『SYSTEM ERROR』のTHOMAS FEHLMANNのリミックス12'より、こっちのほうが好きかな。
 
HRK

『BREAK MY CODE
(THOMAS BRINKMANN REMIXES)』
HRKの3枚目の12'。
今作は、THOMAS BRINKMANNのリミックス。
ファンキーなテクノトラックにHRKの歌。今作もやっぱりJ-POPっぽい。
トラックは重低音が効いてて踊れる感じ。
個人的には、歌のあまり入ってないB面のLIPSTICK MIXのほうが良かった。
メロディ的には前2作のほうが好きかな。
hurdysleep.jpg

HURDY GURDY

『SLEEP TIGHT FELLOWS』

ZEPPET STOREの木村世治のソロユニット、HURDY GURDYの1stアルバム。

全ての楽器を一人で演奏し、宅録したアルバム。歌詞は英詩。

ZEPPET STOREに比べて、ストリングスやピアノを多用して、よりメロウなサウンドになっている。轟音ギターも登場するし英詩なんで、少しインディーズの頃のZEPPET STOREを思い出す。やっぱり木村世治は英語で歌ったほうがいいと思う。個人的には日本語詩のZEPPET STOREより、このHURDY GURDYのほうが好きです。でも、ZEPPET STOREのインディー時代の名作『716』には敵わないかな・・・

HUSKING BEE

『GRIP』
HI-STANDARDの弟分みたいな感じでPIZZA OF DEATHよりリリース。

この頃はまだメロコア的要素が高いんだけど、ハスキン節はここでも健在。エモーショナルを感じるし、M-8『QUESTION』みたいに女子コーラスやピアノを加えた曲なんかもあって、あの当時のこの周辺のバンドの中では一線を画していた。今じゃ、あまり聴かなくなったけど、当時はホント良く聴いたな。

このアルバムはとにかく最初3曲『ANCHOR』、『8・6』、『WALK』が素晴らしい。どれも名曲。
HUSKING BEE

『PUT ON FRESH PAINT』
マーク・トロンビーノをプロデューサーとして迎えたPIZZA OF DEATHからの2枚目。

演奏に厚みが増して、磯部さんの歌もますますエモーショナルになっている。このアルバムはM-1『SING TO ME』、M-3『PUT ON FRESH PAINT』、M-4『SUN MYLFE』、M-9『A SINGLE WORD』辺りが良い。

特にM-4『SUN MYLIFE』は他の勢いだけで突っ走るメロコアバンドとは違うんだぞってことを見せ付けるような、ミディアムテンポで力強くエモーショナルな名曲。泣ける。あと、最後の曲『OUR WINGS』はハスキン初の弾き語り曲。これがまたいいんだ。次のアルバムでハスキンは大きく変化するんだけど、初期ハスキンの集大成的アルバム。
HUSKING BEE

『FOUR COLOR PROBLEM』
これまで3ピースだったハスキンが、新メンバー平林一哉(ギター&ボーカル)を含む4人編成になって初めてのアルバム。磯部の枯れた声に平林の透明感のある声が絡むことによって、より広がりのあるサウンドになってます。

個人的にツインボーカルは凄く好きなこともあって、この平林の加入は凄く嬉しい。掛け合いももっと増えるといいな。曲のアレンジもキーボードや打ち込みなども取り入れたりして、これまで以上に凝っていて、脱メロコアに成功している感じ。メロコアって言葉に抵抗がある人にも受け入れられるロック作品だよ、これは。

個人的には、エモーショナルで勢いのあるM-1『#4』、哀愁漂う日本語ナンバーM-3『欠けボタンの浜』、流れるようなメロディで疾走感のある曲M-4『D.W.S』、これまた哀愁漂う日本語ナンバーM-10『海の原』、ハスキン節全開、ストリングスも使って感動的、そしてエモーショナルでドラマッチックな展開を見せる名曲M-11『THE SUN AND THE MOON』、アコースティックで打ち込みも使った、ちょっとローファイっぽいM-12『DAY BREAK』などが良かった。もうとにかく『欠けボタンの浜』は名曲。「行こう行こう次の明日へ行こう」これ以上ないくらい前向きで、これ以上ないくらいに感動的。この曲だけでも聴く価値ありかも。

バリエーションに富んでて、それぞれの曲の質も高い。いいね、ハスキン。あと個人的にもうちょっと日本語詩が増えるといいな。『欠けボタンの浜』の日本語詞とか最高だしね。
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HUSKING BEE

『THE STEADY-STATE THEORY』

HUSKING BEEの4枚目のアルバム。ますますロックなアルバムになった印象。ロックの基準なんて、分かんないけどね。なんかロックしてる。個人的に嬉しかったのは日本語詞の曲が増えたこと。磯部さんの言葉づかいは凄くセンスがあって好きだ。「流星飛び交って想像限りなく漂って 縷々・・ルリララ キミと正にかみ合った転じ様(M-1『THE STEADY-STATE THEORY』)」、「多事多難 イン・アウト・プット 仄か雑居 存在感 多事多感 即OVERFLOW 重ねつないで映し出された(M-3『いつのまに、か』)」、「どれが 胴だか 違うかな 赤らんでる頬 これは 甲かな そりゃそうかなんて 腹割って(M-7『これ、からだ』)」、「まじニ進三進 誰かしらどこかしら 時間よとまれ気にかかる なにかと生態系 ねじ1個2個誰が落としてんのかな それをはめれば気も合える 転々と日々を越え(M-10『バランス予報』)」・・・こんな言葉普通出てこないよ。

あと、平林も半分近くボーカルを担当していて磯部との掛け合いが増えたり、アコースティックな曲も増えたり、クラムボンが参加しててりして今まで以上に音の幅が広がっている。相変わらず良質の切ないメロディは健在。今作はこれまで以上にメロディが良くなっている。アップテンポの曲も、ミディアムテンポの曲も、弾き語り風の曲もホントいい。名曲だらけだよ。

本当に全曲良いんだけど、やっぱりシングルにもなったM-13『新利の風』が凄い。このアルバム・バージョンでは、よりシンプルなロックンロールになってて、ホントかっこいいんだ。クラムボンの原田郁子とミトの連弾ピアノもいい味を出している。そして、曲の最後にクラムボンの『サラウンド』の1フレーズが登場するという遊び心も。

日本のメロコア・バンドなんて・・・っていう偏見を捨てて色んな人に聴いて欲しい良質なロック・アルバム。最近のスピッツとかを好きな人も聴いてみるといいと思うよ。お薦め。

HUSKING BEE

『VARIANDANTE』

待ってました。ハスキンの5作目はついに全曲日本語詞。個人的に日本語の歌詞が好きなアーティスト・ベスト3はスピッツ、くるり、そして、このハスキンなんだよね。ボーカルの磯部正文のソロユニット、CORNERの昨年リリースされたデビュー作でも素晴らしい(面白い)日本語詞をたっぷり聴かせてくれたんだけど、今作でも磯部節が炸裂しまくり。造語や韻、ユニークな発想や言葉遊びが飛び出しまくり。

M-5『アドバイス』の「エ(え)が工(こう)じゃなくて タ(た)が夕(ゆう)じゃない 八(はち)がハ(は)じゃなくて 口(くち)がロ(ろ)じゃない 二(に)はニ(に)か」、M-3『煙で奴論(ドロン)』の「呼ばれて飛び出て参る モードチェンジポニーテール 女ですものくの一仁侠 所謂声変わりと 幻惑スマイル 艶姿雨あられ 煙でドロン 轟音 GO ON」っていう歌詞なんて、ちょっと遊びすぎな気がしないでもないけど、サウンドと一体になるとカッコ良く聴こえるからアラ不思議。まだ磯部節が未経験な人のために歌詞の素敵な部分を他にもピックアップしようかと思ったけど、やっぱやめた。歌詞カード中がどこもかしこも素敵な歌詞だらけなんだもん。

今作のプロデュースはJIMMY EAT WORLDを手掛けるマーク・トロンビーノ。サウンドのほうは、これまでと比べると叙情性や重みが減って軽快になったかな。ピアノやチェロを導入してる曲もあるものの、前作みたいなアコースティックな感じの曲は少なく、初心に戻ったようなストレートでダイナミックなバンド・サウンドの印象が強い。サラッとサクっと聴ける感じ。泣ける感じの曲はあまりないかな。その辺は好き嫌い分かれるかもね。

でも、サラッとサクっと聴けてスルスルと癖になる、そんな作品だと思う。初めはアレ!?って感じだったんだけど今じゃ、この作品も好きだよ。どっちが好きかっていうと前作のほうが好きだけど、やっぱいいね、ハスキン。

HUSKING BEE

『ANTHOLOGY 1994-2004』
ここにも収録されてる『摩訶不思議テーゼ』の歌詞じゃないけど、「敢えて訳は言わない」まま10年間の活動に幕を閉じてしまったハスキングビーのベスト盤。ハスキン節全開なベスト選曲に、廃盤になってしまってるオムニバス収録曲やライブ会場で無料配布された音源、シングルのカップリングなどオリジナルアルバムでは聴けない曲もいっぱい収録して全部リマスタリングした全25曲。ハスキンって名前は知ってるけど、どんなバンド?っていうハスキン初心者の人はもちろん、オリジナルアルバムは全部持ってるって人も、名曲『新利の風』のオリジナル(シングル)バージョンやオムニバスに収録されてた『海の原』の極東バージョン、シングルのカップリングだった隠れた名曲『後に跡』などなど、聴きどころ満載だと思います。

初めてピザオブデスから音源を出した頃から追っかけて10年。こんなに長く見てきたバンドが解散してしまったのって初めてのことなんだよね。言ってみればハスキンは僕の青春の大きな一部。解散に対する思いを書き出すと原稿用紙100枚じゃ収まらない勢いだし、ネガティブなことばっか書いちゃいそうだから、敢えてここには書かないけど、それだけ長い間、僕がハスキンを聴き続けたのはやっぱりそれだけの魅力があるわけで、メロディアスなギターロックが好きな人は是非、聴いてみて欲しいななんて思うんです。なんか過小評価されすぎだと思うんだよね。最近の若い子なんて全然知らないみたいだし。銀杏BOYZとかシャカラビッツとか175Rとか聴いてるような若い子もきっと気に入ると思うんだけどなあ。ハスキンの唯一無二なミュージックにとろけちゃってください。
HY

『STREET STORY』
沖縄を中心に活動する男女5人組バンド、HYの2ndアルバム。このアルバムはインディーズとしては初の初登場オリコン1位を記録。売れまくりです。

サウンドは、『陽はまたのぼり繰り返す』の頃のドラゴンアッシュみたいな感じ。なんかギターソロやメロディがGLAYっぽかったりも。ラップやスカを取り入れた流行の曲調。GLAYばりの商業的な分かりやすくてポップなメロディ、綺麗なアレンジ。歌詞は若い子が共感しやすそうな素直で分かりやすい感じ。売れるのはよく分かる。だけど、正直、お世辞にもまだまだ歌や演奏は巧いとは言えないし、特にラップはスキル不足な感があり。せっかく良い感じのメロディーが書けるんだから、下手に流行に乗ってラップなんてやらなきゃいいのに。このバンドのウリだと思う、爽やかで綺麗な男性メインボーカルHIDEのメインボーカルとIZUの紅一点のボーカルのハーモニーをもっと効果的に使えばいいのに。勿体無いよ。
HY

『TRUNK』
ヒットした前作『STREET STORY』から1年3ヶ月ぶりとなるHYの3枚目。友達が強引に貸してくれました(笑)

今回はラップはほとんど登場しません。アレンジ的にもミクスチャーっぷりはほとんど登場することなく非常にシンプル。HIDEの爽やかな男性ボーカルとIZUの包み込むような女性ボーカル、そしてキャッチーなメロディーを前面に押し出した爽やか青春ポップ。ちょっと初期のミスチルみたいな感じかな。こういうほうが、彼らの甘酸っぱい恋愛から、ちょっと臭い人間愛までを描いたピュアな歌詞も活きてくるよね。

よく言えば等身大なバンド演奏で、とにかく分かりやすい言葉とメロディーが耳にギュンギュン入ってくる作品。めちゃくちゃピュアです。ロックなんて不良の音楽よ!なんて言ってる校長先生もきっと公認。僕にはちょっとピュアすぎて逆にウソ臭く感じるというか、いまいち入り込めなかったけど、若くてピュアな人にはガンガン響いてくるのかもね。この歌詞にメロディー。響いてくる要素はガンガンにあると思う。貸してくれた友達とは別の友達が前に「HYとか○○みたいなバンドが売れるから日本の音楽が腐っていく」みたいなことを言ってたけど、これを聴いて元気が出たとか癒されたって人がいるんだったら、それはそれで素敵なことだよね。
HYDE

『666』
ラルク・アン・シエルのボーカルHYDEのソロ・アルバム2作目。前作『ROENTGEN』はバンド本体ではできないことをやるっていうことで、静かでアコースティックな作風だったんだけど、今作は本体以上にアグレッシブなロックが詰まった作品になっている。もちろん作曲を行ってるHYDE本人の意向も強いんだろうけど、共同プロデューサーに迎えた元OBLIVION DUSTのKAZの影響もカナリ大きいサウンドだと思う。OBLIVION DUSTも洋楽の模倣とは言え、カナリ完成度の高いヘヴィロックをやってたんだけど、ここでもHYDEやラルクに偏見を持ってる人が“ごめんなさい。”って言いたくなるくらいの本気のヘヴィロックが鳴っている。メロディはHYDEがやってるだけあって凄くポップ。HYDEの歌声は力強く、存在感があるし演奏レベルはカナリ高い。もう、その辺のインディーズのしょぼいヘヴィロック・バンドなんて比にならない。まあ、ほとんどの曲は英詩だし、USヘヴィロックそのまんまって言ったらそうなんだけどね。全部、日本語でやるともっと面白かったかも。

ほとんどの曲が3ピースでのヘヴィロック・サウンドだったんだけど、ゲーム「バテンカイトス」のテーマ曲としてCMで流れまくってるM-8『SHINING OVER YOU』だけはストリングスの入った壮大で耽美的なバラード。まあ、一言で言ってしまえばラルクっぽい曲。この曲がアルバム中でカナリ浮いてるように感じた。色々と事情はあるんだろうけど、この曲がCMでバンバン流れるのはプロモーション失敗じゃないかな。せっかくアルバムで変な偏見を壊せる音を鳴らしてるのに、あれで台無しのような・・・。まあ、前作『ROENTGEN』が駄目だったラルクのファンを取り込むにはいいのかもしれないけど。とりあえず、アルバムの流れを考えても、やっぱりこの曲はいらなかったと思う。

今作は変な偏見を持っている人はそれを捨てたほうが良いと思う。普段、MARILYN MANSONやKORNみたいなUSヘヴィロックなんかを聴く人も全然聴ける作品だと思うな。そして、HYDEの持ってる天然のポップ感のおかげで普段そういう音楽を聴かないような人にも十分アピールできる作品になってると思う。
HYMIES BASEMENT

HYMIES BASEMENT
WARPのサブレーベル、LEXからのリリース。アンチコンのWHY!CLOUDDEADのメンバーであるYONI WOLFと、NINJATUNEのTHE FOGのANDY BRODERの2人によるユニットの1stアルバム。

WARPのサブレーベルって言っても、あまりWARPらしくはなくてヨラテンゴやベックを思わせるようなフォーキーでヒップホップ・テイストのあるローファイポップ。と言っても過去の音の焼き増しではなく、トラックにBOARDS OF CANADAやカラオケカークあたりのフォークトロニカ的要素が見られたりして、しっかりの“今”の音になっています。なんとなくTOMLABから出てそうな感じの音かな。

インストの曲は正直そこまでたいしたことないんだけど、暖かく切ないトラックの上で泣きメロや脱力ラップが浮遊する曲たちはとっても素敵な感じ。特にM-1『21th CENTURY POP SONG』はトラックも泣きメロとラップの絡みも絶妙、初期ベックのような遊び心と『SEA CHANGE』期の美メロを融合させてフォークトロニカでコーティングしたような名曲。このくらいのキラーチューンがアルバム後半にもう1曲くらい入ってたらもっと良かったのにな。
HYU

『WILD CARDS』
CHILDISCよりリリース。大阪の奇天烈エレクトロニカ・ポップ・ユニットの1stアルバム。

基本的にはチープでキュートなCHILDISCらしいエレクトロニカ。
おもちゃ箱みたいで楽しいM-6『LAUNCHER I LOVE』や、ピアノの使い方が面白いM-10『PANIC DR』なんかも良かったけど、なんと言ってもHYU流のヒップホップなM-1『WE ARE THE HUMAN BEIN』が良かった。
エレクトロニカ経由のキュートなヒップホップ。凄く新しい。それでいてポップ。

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